稼ぐ農業を目指す!!

農業でさらに『上』を目指したい人に読んでもらいたいです。

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稼げる農家に共通している数値、『生産性』の高さとは??

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★農業において、

『生産性』という言葉はご存知ですか?

知っている方は意識されていますか?

昔からある栽培、売り方の農家、

新しい栽培法、販売法を実践されている農家。

 

意識している、いないに関わらず

儲かっている農家は、必ずこの数値が高いです。

 

『生産性って何?』という方は、

ぜひこの記事を読んでください!

ちょーかんたん!!な数字です。

ご自分の農業経営に生かして下さい!!

 

★というか、生産性ってなんの数値なの?

そもそも生産性とは

『労働時間に対して得られる成果』

を数値化したものです。

当然ながら、数値は大きければ大きいほど

『効率のいい経営をしている』ということになります。

 

もう少し、具体的な言葉にすると、

『その作物において、

 1時間作業すれば

 何円の売上が上がるのか』

ということをハッキリさせるのが、生産性です。

 

では、その数値はどうやって求めるのでしょうか?? 

 

★生産性を求める公式【品質×量÷時間】

『生産性って難しそうな言葉だな・・』

と思った方もいるかもしれませんが、

公式はとっても簡単です!!

 

【生産性=品質 × 量 ÷ 時間 】

です!

 

先ほど述べたように、

生産性=労働時間に対して得られる成果(効率のよさ)

です。

生産性は、これからの予測を立てる時にも使えますが、

初めての方は、とりあえず前年の実績(実際の数値)を

使った方が計算もしやすいし、イメージしやすいと思います。

第1のポイント、品質 

 品質=作物のクオリティです。

単価と言ってもいいかもしれません。

俗に言う『kg単価』が1番分かりやすいでしょう。

同じ野菜を1kg出荷したとして、

その野菜をいくらで買ってもらえるか?

当然ながら、数値は大きければ大きいだけよいです。

あなたの作物が

1kg何円で売れたか?

をまずは調べて下さい。 

 

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余談:品質を左右する2つの要因

少し余談になりますが、この品質というものを左右する要因として、

『内的要因』と、『外的要因』の2種類があります。

1つ目の内的要因は、

『農家自身でコントロールできるもの』です。

例えば

土づくり、肥料の調整

水やり、草取りなど、

作物に対して手を掛けてやれば、その品質は上がります。

逆に、手を抜きすぎると作物の品質が下がり、

『他の農家と同じ物を出荷しているのに、

 安い価格でしか取引できない』

という事態になりますね。

 

また、自分で売り先を開拓して、

顧客や取引先を増やす、ということも内的要因の1つだと私は考えます。

 

2つ目は、外的要因

1番分かりやすい例は、

『市場価格』です。

JAや市場出荷する場合の話ですが、

『自分はしっかり作物に手を掛けた!!

この上なくいい野菜が出来た!!』

と思ったのに、

『周りの農家もクオリティの高い野菜ばかり出していた。

 そのため、安値での取引となってしまった・・・』

という経験、ありませんか?

あなたは栽培を頑張り、結果を出した。

それなのに、kg単価は結局下がった。 

その要因は、あなた(内的要因)ではなく、

他の農家や、一般消費者の購買意欲、

スーパーなどの売り場の急な状況の変化など・・・

つまり、あなたの努力ではどうしようもないもの(外的要因)です。

 

こだわるべきは、『内的要因』

もう勘のいい方はお判りでしょうが、

私たち農家が注目すべきは、『内的要因』です。

もちろん、消費者の購買意欲を読み、高価格で作物が販売できるように、

予測を立てたり、事前に対策を立てることも大切です。

 

ですが、

『自分でコントロールできるもの』

『自分でコントロールできないもの』

の、どちらにチカラを注ぐべきかと考えたら、答えは簡単です。

コントロールできるもの、つまり内的要因に力を注ぎましょう。

まずはとにかく、品質のいいものを作ることにこだわる。

 

『俺は100%完璧な野菜を作り上げた!!!

 品質も優秀品だ!!なのに市場出荷したら、

 安値で買い叩かれた!!これが5年続いている!!!』

という方は、内的要因の1つ、『売り先』を真剣に考えましょう。

 

第2のポイント、『量』

おさらいですが、生産性を求める公式は

『品質 × 量 ÷ 時間』

次に注目すべきは量です。

これに関してはあまり難しくないですね。

同じ面積で栽培しながら、

少しでも多い収量を上げた方が利益は大きくなります。

収量が上がるように、種まきの時に株間を調整したり、

肥料バランスを変えてみたり、

出来ることに挑戦してみましょう!!

 

今回は、生産性を求めたい野菜について、

年間合計で何kg(もしくは何トン)とれるか、

確認してみて下さい。

 

第3のポイント、『時間』

品質と量を掛け算したものを、総合計の時間で割ります。

そうすれば、あなたの『生産性』が算出されます!!

 

ん???時間??時間ってどうやって計算すんの?

 

そうです!今まで生産性という項目を

意識していなかった人からすると、

1番大変なのが、この『時間』のチェックの仕方です。

 

私も人に自慢できるほどのクオリティではないですが、

1日に何時間くらい作業したかの記録を取っています。

 

あなたは、日報だったり、記録だったり、

『どれくらい作業したか?』というデータをお持ちですか?

もし有れば、そのデータをもとに、

年間トータルの『作業日数』、もっと詳しく計算できる方は

年間トータル『何時間』かかったかを算出して下さい。

これで生産性を求めることができます!

 

『今まで日報とかちゃんと取ってないなぁ、、』という方は、

以下に概算の求め方を紹介しておきます。

 

あなたの年間作業時間の求め方

作物の栽培開始から、終了までの期間を書き出して下さい。

ちなみに、栽培開始とは、トラクターだったり、堆肥の投入だったり、

その作物のために必須の作業なら、種まき以前のものも含まれますし、

栽培終了とは、例えば収穫後のピーマンの木の撤去や、マルチはぎなどの

その作物に関わる後片付けも含まれます。

(例:ナスの栽培。

最初のトラクター開始は3月10日。

収穫終了して、片付けが完了するのは11月30日)

 

その期間の日数を数えます。

 

 

数えるのが面倒な方は、

こういったページを参考になさって下さい。

keisan.casio.jp

 

 

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②その期間の中で、

実働(実際に働く時間)が何日間なのか、

月ごとに簡単に書き出します。

可能なら、それぞれ何時間かかるかもメモしておくと後が楽です。

例)

ナスの栽培

3月 トラクター作業2回 →2日間 合計4時間

4月 肥料散布~畝たて~定植→2日間 合計10時間

5月 剪定などの管理 → 5日間 合計15時間

6月 剪定などの管理 → 5日間 合計15時間

7月 収穫 出荷作業 →15日 合計75時間

8月 収穫 出荷作業 →15日 合計75時間

9月 収穫 出荷作業 →15日 合計75時間

10月 収穫 出荷作業 →10日 合計50時間

11月 収穫 出荷作業 →8日 合計40時間

    畑の片づけ →1日 合計8時間  

 

 

『今まで全くデータ取ったことないよ!!』

という方は、とりあえず『ざっくり』の日数や時間でいいと思います。

今後の経営にとって大切な数値になるので、

『何の野菜に何時間作業したのか?』というのは、

日々の日報などになるべく書いておくのをおススメします。

 

また、別の記事(準備中)にしようと思いますが、

『自分はこの作物をどれくらいの面積で栽培するのが一番いいのか?』

『自分1人、雇用なしでの栽培面積の限界はどれくらいなのか?』

などを考える時にも、この『時間』という概念は非常に重要になります。

安定経営のため、正確な計画作成のために、

『時間』のチェックをしっかりやっていきましょう。

 

さぁ、生産性を出してみましょう!!!

ということで、

①品質(今回はkg単価)

②量(何kg or 何トン?)

そして

③時間

を確認してもらいました。

 

品質 × 量 ÷ 時間

もうお分かりだと思いますが、

『品質×量』で、その作物が、

年間に何円の売上になるかが算出されます。

そして!!!

その売上のために、

『何時間かかったのか??』を調べて、

その時間で割ってやる。

 

すると、

『その作物において、

 1時間作業すれば

 何円の売上が上がるのか』

が出るわけです!!

この時間には、最初のトラクター作業や、

定植など、『直接売上が上がらない』作業も含まれています。

この数値こそが、その作物の『生産性』となります!!!

 

『生産性』と『時給』は、少し違う

アレ?売上合計を時間で割ったということは、

生産性って、時給のことなんじゃね?

と思われた方もいるかもしれませんが、

『生産性』には、『経費』が含まれていません!!!

『時給』算出するには、

売上合計(品質×量)から、

全ての経費を引いた数値を

時間で割る必要があります。

 

冒頭に戻りますが、

生産性は、

『労働時間に対して得られる成果』

を数値化したものです。似てはいますが、

時給とは少し違う概念です。

今年の栽培方法が、去年より効率化できているのか?

いい感じに手を加えて、収量が上がったのか?

それとも手を掛け過ぎて、時間ばかり増えてしまっていないのか?

そういったことを確認できる数値です。

 

 

まとめ 生産性を意識すると、自然と効率化できる

今回も色々と計算お疲れ様でした。

生産性を意識する事は、

結局『時間を意識する事』です。

『ここでもうひと手間かけておけば、後で時間が節約できるぞ!!』

『逆に、この作業は後回しにして、まとめた方が時間は減らせるかも?』

『ここで水やりを1日手抜きをしたから、やはり収量が落ちた・・・』

など、今までより高いレベルで自分の経営を見直すことができます。

 

いきなり、パーフェクトな生産性の数値を出すことは難しいと思いますが、

『自分はこの作物に、どれだけの時間をかけているのか?』

を意識するだけで、作業の段取りなども変わってくると思います。

 

ぜひ、意識してみて下さい!!!

 

 

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