稼ぐ農業を目指す!!

農業でさらに『上』を目指したい人に読んでもらいたいです。

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認定新規就農者の計画の立て方②全て完璧にいった時の計算をしてみる

前回の記事は、認定新規就農者の白紙の計画表を

入手しよう、でした。

この記事から数回にわけて、実際に記入をする際に考慮すべきことを書いていきます。

 

 

目次(クリックすると、該当の段落に移動します)

 

さぁ!!計画を始めようか

※仮面ライダービルド風の見出しになってしまいました(笑)

計画を始めるにあたり、まず計算して欲しい事があります。

『あなたの畑(田んぼ)は、MAXでいくらの売上が上がるのか』

ということです。

いくらすげぇ技術と人脈を持つ農家が居たところで、

タタミ1枚の面積しか畑を持っていなければ、

250万円の所得を得るのは、まず不可能です。

『タタミ1畳じゃ無理じゃ!!

 当たり前じゃねぇか!面積狭すぎるわ!!』と思ったあなた、

さぁ、あなたの面積は大丈夫でしょうか?

あなたは、果たして手持ちの面積で、本当に年収250万円を稼げますか???

全て計画通り!!の場合をまずは考える 

あなたの作りたい作物を、

あなたの畑の全てにビッシリ植えて、

しかもそれが全て豊作だった!!

収穫も完璧にこなせた!!!

出荷先の価格も暴落しなかった!!!完売した!!

こんな夢のような状況をまずイメージして下さい。

 例題で実際に考えてみましょう

例:あなたの手持ちが30a(3反)

全ての畑にジャガイモを植える。

そのMAX売上金額を求めてみます。

 

20m×50mの長方形の土地 10a(1反)があると仮定します。

そこに50mの畝(うね)を1、5m間隔で引いていきます。

20m ÷ 1,5m =約13

 

10a(1反)の畑に

13列くらいの畝が出来る計算になります。

 

ジャガイモを40センチ(0.4m)間隔で栽培すると、

50m ÷ 0.4m = 125個

50m畝につき、だいたい、125個のジャガイモを植え付けすることになります。

その50m畝が13列あると、

125個 × 13列 で、1625個

つまり、10a(1反)から、1625株のジャガイモが収穫できることになります。

 

1625株のじゃがいもが、(あり得ませんが)完璧に栽培でき、

病気にもならず、パーフェクトに収穫できたとします。

1株から、800g(0.8kg)のジャガイモが収穫出来たとすると、

1625 × 0.8 =1300

10a(1反)あたり、1300kgのジャガイモが収穫できる計算になります。

そして、例題のあなたの手持ちは30a(3反)ということなので、

1300kg を3倍すると・・・・・。

 

3反の土地に、全てジャガイモを植えて、パーフェクトに収穫が出来たら、

3900kgの収量となるということが分かりました。

 販売も完璧にこなせた!!と仮定しましょう。

あとは、それを何円で販売するかです。

スーパーで売っている価格と同じくらいにして、

それを全て直接販売(直販)で、あなたの今までの人脈で売れたとします。

(カタチが悪いイモ、不揃いなイモも、希望の額で買ってくれたとします)

スーパーに合わせて、1kg300円で販売したとすると・・・。

3900kg × 300円/kg =1170000円

 

やっと答えにたどりつきました。

30a(3反)の畑全てにジャガイモを植えて、

その全てを300円/kgで完璧に売りさばいた場合、

MAXの売上金額は117万円となるわけです!!!

 売上は収入ではない!!

ん?117万円の売上??これは年収じゃないのか・・・?

そうです。これは、あくまで売上のオハナシです。

ここから、種イモの代金(1625個×3枚 =4875個)を引き、

肥料代やトラクターの燃料代を引き、全ての経費を引いたら

ようやく利益が出るわけですが、

当然、売上以上の利益は出ません!!!

 

つまり、もしあなたが

『俺はジャガイモ農家を目指すぜ。

 手持ち30aの畑には全てジャガイモを植えるぜ。

 農協には出荷せずに、自分で全て売るぜ』

と思い、完璧に計画を実行出来たとして、

さらに、種イモもタダで仕入れて、トラクターも肥料も使わず、

人も雇わず、完璧に経費をゼロ円に抑えたとしても

117万円以上の収入にはならない、ということです。

 

もちろん、ジャガイモを収穫し終えた後の畑に、

別の作物を栽培すれば、所有面積は同じ3反でも

売上を117万円以上の売上も可能でしょう。

(余談になりますが、葉物栽培や、ビニールハウスを利用しての農業を検討中の方は、

この『畑の使用回数(回転数)を上げる』、のも重要になります。)

 

ですが、現実には30aに4875個植えたジャガイモのうち、

いくつかは芽が出ず、

いくつかは病気になり、

収穫してもカタチの悪いものもできたりします。

 

さらに、袋詰めの際に、カタチの悪いジャガイモは除去する必要がある。

売り場に並べても、こちらの希望価格よりも低い価格で取引になった。

売れ残った。

など、完璧に作物を販売できない場合が必ずでてきます。

となると、現実には先ほどはじき出した

30aで、ジャガイモはMAX117万円になる!!

というのは、『机上の空論』というやつになります。

 机上の空論でも、まずは計算してみよう

が!!!それでもいいのであなたの土地で希望作物を作った場合の

MAX数値を出してください。

もし、2つの作物を同時に栽培したいなら、

面積を半分に割り算して、

それぞれの作物のMAX数値の合計を出してください。

 

合計、出ました?

 

結論から言います。

概算になりますが、

算出した金額が、

少なくとも500万円を超えていれば、

年収250万円(すなわち認定新規就農者の計画目標)の

達成が、現実味を帯びてきます。

 

逆に、500万円を超えていなければ、

年収250万円の達成は、厳しいかもしれません・・・。

 売上の半分~3分の1が利益

あくまで、よく言われる指標ですが

農業の場合、売上を2から3で割ったら、それがだいたいの年収になる

とか言われます。作物によって、売上と経費のバランスが違うので、

利益率のいい作物なら、400万円の売上でも達成できるかもしれませんし、

利益率が悪い作物なら、600万円の売上でもダメかもしれません。

まぁ、あくまで指標ではありますが・・。

 

自分の畑のMAX売上金額は分かりましたね?

その金額になるべく経費(種代や肥料代、機械代、人件費)を

掛けないようにすれば、収益が増えるわけです。

 

でも、中にはこの計算をした時、

うわー!!俺の計算だと、MAXで売上ても500万円行かんわー!!

どうやっても年収250万円達成できんじゃん!!!

という方も居ると思います。

そういう方はどうすればいいのか?

少し長くなってしまったので、それはまた別の記事でご紹介します。

 

まとめ

・計画を立てるために、まずは

『栽培が大成功!!』

『販売も大成功!!』

だった場合の売上を考えてみよう。

・それでも500万円に売上が届いていなければ、

次の作戦を考えよう

次の記事はこちらです↓

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