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農業でさらに『上』を目指したい人に読んでもらいたいです。

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認定新規就農者の計画の立て方④の補足 売り先を変える時の考え方

前回の記事では

作物の売り先を変える時のポイントは 

『あくまで全く同じ商品(農産物)を扱う』

『売り先で異なる経費、手間の事を ”少しだけ” 考える』

と、紹介しました。

この記事では、その意味を詳しく解説します。

 

 

 

目次(クリックすると、該当の段落に移動します)

 

★同じ商品を扱う ということは?

少し分かりにくい表現になってしまいましたが、

簡単に言うと、今 検討しているのは、

『売上を今より上げるために、売り先を変えてみよう』

ということなので、

『どの売り先に変えたとしても

 出荷される商品(作物)は、全く同じ!』

という考えでいて下さい。

・・・当たり前の話じゃね?・・・何言ってるんだお前・・・?

と、思われるかもしれませんが、重要な事なので指摘しておきます。

簡単に言うと・・・A品B品C品を分類しておく

出荷される商品は全く同じ!!

というのは、

『作物の出来栄えも一緒!!』と考える必要があります。

出来栄え、というのを

農業界で良く使われる言葉

『A品(優秀)』

『B品(少し問題アリ)』

『C品(問題アリor出荷不可』

を使って解説します。

計画立てるの初心者です!!という人は、全部A品にしちゃおう

前々回の記事

全て自分の理想通りに作物が育った場合で計画を立ててみる

という提案をしました。

『まだ計画を立て始めたばかりだから、難しい計算が出来ないよー!』

という方は、

『今回の作物の出来栄えは全部A品だった!!』

という前提で話を進めましょう。

詳しくは前々回の記事で述べましたが、

栽培した作物が、全てA品になるなんてことはありえませんが、

今必要なのは、あくまで

『認定新規就農者のための計画』や、

『こうなったらこういう結果になるだろう』という考え方です。

全てA品で、計算や計画が立てれるようになれば、

もう少し難しい計画を立ててみましょう。

今までの経験がある方は、A品B品C品の割合を考えてみよう!

また、『農業を数年やったことがある』という人や、

『親父やじーちゃん、近所の人に聞けば、作物の出来栄えの割合がわかる』

という方は、

『この作物のA、B、C品割合はこのくらいになるだろう』

という事が、だいたい分かるはずです。

あくまでだいたいでいいので、

例:ナス

『A品:5割

 B品:3割

 C品:2割』

という指標を決めて下さい。

これを元に、『自分はどの売り先を選ぶのがいいか』を考えます。

 

売り先別、メリットとデメリットをご紹介

これは、私自身が5~6年、色々と売り先を自分で発掘してきての経験です。

作物や、地域によって、条件は異なると思いますが、

今まで売り先に対する調査(マーケティング)をしていない方には、

参考にはなると思いますのでご覧ください。

市場出荷、農協出荷

メリット

・必ず全量買い取ってくれる

・農協、市場を通すので、代金回収の手間が少ない

・代金の未払い、踏み倒しの心配がない

デメリット

・自分で値段を決めることができない

・出荷し終わった後でないと、いくらで売れたのかが分からない

・自分で栽培方法を工夫しても、あまり金額に反映されない

・出荷した野菜は、『名もなき野菜』となり、自分のこだわりなどは紹介できない

・大きさ、カタチなどに厳しいため、B品、C品はそもそも出荷できない場合がある

・作物によっては袋詰め、箱詰めの厳しいルールがあるので、意外と手間がかかる場合がある

 

★言わずと知れた、『一般的な農家』の出荷方法。

近所の農協や、市場に野菜を持ち込めば

それで出荷作業は終了。農協や市場を通して、

地元、もしくは全国のスーパーなどに運ばれます。

産直市、スーパーなどの『地場野菜』ブース

メリット

・自分で価格が決められる

・お店のルールにもよるが、B品、カタチの悪い野菜なども出荷できる

・自分の想いや、こだわり、栽培方法などをアピールできる(ブランド化)

・基本的に、代金回収が簡単。請求書などは不要

・レジでのお金のやり取り、販売などはお店の人にやってもらえる

デメリット

・売れ残った場合は基本的に廃棄(もしくは自分で持ち帰り)となる

・同じ地域の人が同じ野菜を作っている場合、店内に同じ商品があふれ、廃棄率が高くなる

・年金暮らしの農家、家庭菜園の農家など『あまり稼ぐ気のない農家』が多い場合、

 とんでもない安値でないと商品が売れない場合がある

・販売金額に応じて手数料がかかる(だいたい15%~30%程度)

・自分が頑張っても、お店そのものに人気が無ければ、商品が売れない場合がある

★新規就農した人が、一番とっつきやすいのが、産直市への出荷です。

年会費を2000円~3000円程度払い、ルールさえ守れば、

地元の産直市、スーパーへの出店は歓迎される事でしょう。

一般的に市場出荷よりも有利な価格で販売できますが、

売れた分しかお金になりません。

上手に自分の商品や、こだわりをアピールできれば、

『あなたのファン』(リピーター)を作れますので、少しずつ少しずつ、

増やすことが出来るでしょう。

ただし、あなたと同じ野菜を作る農家が多ければ、やはり安い方の商品が選ばれる事が多いです。『ワシは年金暮らしじゃから、儲けは少なくていいんじゃ』という心優しいおじいちゃん、おばあちゃんが多ければ、はっきり言って勝ち目はありません。(経験談)

逆に、他の農家があまり栽培していない時期に野菜を出荷できるように調整する事が出来れば、かなり売上UPが期待できます。

 

スーパーなどの販売店と直接取引をする

メリット

・お店に引き渡せた時点で、(産直市と違って)売れ残りの心配はない

・市場出荷とは違うので、

 アピールするためのシールなど(POP)で、自分の売り込みが可能。

・チェーン店になっているスーパーの場合、〇〇店で人気の商品になれたら、

 『✖✖店にも同じ商品を出荷して欲しい』など、次の販路が広がる

デメリット

・価格はお店と要相談となる

・産直市と違い、1回あたりの出荷量(袋数)が多い場合が多い。

・同じく、『毎日〇〇袋出荷して欲しい』と言われる場合が多い。

 (月水金出してね、とか、欠品になり次第追加してね、とか)

・注文の対応、請求書などのやり取りなどの時間が取られる。

・スーパー側の利益を上乗せして販売するため、

 当然、お客さんが買う店頭価格よりも、安い価格でスーパーに売ることになる

(産直の手数料と同じ程度の差額なら問題ないが、あまりにも買い叩かれる場合は農家が損してばかりになる)

★産直市もスーパーも『袋詰めする』所までは同じ出荷作業となりますが、

産直市は『売れた分だけ』の収入となります。

対して、スーパーは『お店に搬入した』時点で、契約は基本的に完了。俗に言う『買い上げ』というやつです。

金額についてですが、

例えば1つ100円の商品をスーパーで一般客に販売される場合、

農家からスーパーへはその60円~80円程度(つまり6割~8割程度)で販売されます。産直市の場合の手数料のように考えてみると、スーパーに手数料を2~4割程度払っている、とも考えられます。

ただ、前述のとおり、『買い上げ』ですので、産直の方が利益率がよかったとしても、

『売れ残りを心配せずにたくさん出荷したい』という方にはオススメです。

ただし、逆に農家の限界を超えた注文が来る場合もあります。

私も、コレが原因であまりスーパーとの取引はありません。

自分の農場で複数の野菜を作っている場合、

『月曜はトマトを出荷。火曜はピーマンを出荷、水曜は野菜セットを作る日』

みたいに、今までの定番の予定があなたにもありますよね?

スーパーは、新鮮な商品をたくさん並べたい、というお店なので、

『月曜から金曜まで、毎日トマトを100袋ずつ出荷お願いします!』

とか、お願いが来る場合、

『えっ・・注文は嬉しいけど、毎日100袋も袋づめする時間がない・・』

『トマト以外の野菜の世話が出来なくなるなぁ・・・』など

スケジュール調整が大変になることが予想されます。

逆に、『うちは1つの野菜しか作ってないよ!』という人や、

地域でグループを作って出荷したりする人は、産直市よりもスーパーの出荷の方が

効率がよくなるかもしれませんね。(私の場合は、作物複数、家族経営なので無理でした)

 

デパートへ販売する場合

メリット

・スーパー、産直よりもいい価格で取引ができる

・『質のいい野菜』を求めているお客様が多いので、気に入ってもらえると

 リピーターになりやすい

・『デパートに出荷している』という事を、他の産直市や直販でアピールできる

・一般的に、スーパーよりは出荷量が少ないため、スケジュールには余裕がある

デメリット

・質の高い商品が求められるため、虫食い、腐りなど含め

 『産直だったら許される』程度の問題も、トラブルの対象になる。

・味やクオリティがよくない、と判断されたら、すぐに注文がこなくなる

・注文受付、請求書などの業務に時間を取られる

★私自身も、デパートと取引をした事がありますが、とにかく品質第一!!

(スーパーなども同じですが、)『天気が悪かったので~』『イノシシにやられまして~』など、言い訳できません!

『あなたの野菜を気に入った!!高い金額で買うよ!!』と言ってくれているのですから、それに応えるのは当然のこととも言えます。

知り合いの農家とデパート出荷について話をした時にその人が

『デパートは神経使うよね!イメージで言うと、

 今日1日で平均して収穫できる野菜が100あるとして、

 デパートに出せるのはそのうちの10くらいが限界。

 残りの90を、市場出荷とか、産直に出してるよ。

 もし、天気が悪かったりして、収穫できる野菜が50とか、40になった時でも

 『10』なら何とか出せるけど、毎回『クオリティの高い50』の野菜を出荷しようとしたら、胃がキリキリしてしまうよ(笑)』

とおっしゃっていました。私もデパートと取引した時に、MAX100しか収穫できないのに、50~60の出荷を約束してしまい、大雨が降って、収穫がすすまず、

お詫びの電話を入れたことがあります。

余裕を持った出荷量の計算も必要ですね。

ただし、一度気に入ってもらえたら

『お客さんがあなたの野菜を取り寄せてくれ、と言ってるんだが、

 無理を承知でもう一度送ってもらえないか?』と嬉しいリクエストの電話がかかった事もあります。高いお金を払って、野菜に期待を寄せるお客さんがいるのも、事実なので、

クオリティを維持できる人にはいい売場かもしれません。

個人宅へ販売する場合

メリット

・文字通り『お客さんの顔が見える』ため、やる気に直結する

・こちらの希望の価格で交渉が出来る

・ニーズを聞くことも出来るので、次回の栽培に意見を反映しやすい

・注文を受けてから発送するので、産直のように売れ残りの心配がない

・手数料などがかからないので、利益そのものは上がりやすい

デメリット

・『野菜セット』にする場合は、複数の野菜を栽培する必要がある

・配達の手間がかかる

・もしくは、送料がかかる(お客さんが全額負担してくれる場合は不要)

・代金を回収する必要がある(直接回収に行く、銀行振込のお願い、など)

・代金を踏み倒される心配が多少なりともある

・自分自身で顧客を発掘する必要があるので、宣伝、営業などの知識や実践が必要

★インターネットで、ブログやショップなどが、簡単に作れるようになったので、

『イチから新規就農しました』という人がよく取り組まれている

『個人宅への直販』です。

いい野菜を作ったり、あなたという人間をアピール出来れば、

市場出荷や産直よりも有利な価格で、しかも手数料ナシで取引ができます。

ただ、従来の農家が苦手としている

・『営業』(知ってもらう、買ってもらう工夫)が必要だったり、

・『経理』(ちゃんとお金をもらう。リストに記入する)などの手間が必要になります。

また、2018年現在、郵便局やクロネコヤマトなどにかかる

送料は、以前と比べ、高くなってきています。

この『送料』を農家と顧客がどう負担しあうのかが、悩みの種にもなります。

配送業者を使わず、自分で配達する場合も、ガソリン代金の他、『配達にあてる時間』の計算も必要となりますので、お気を付けを!!

 飲食店に出荷する

メリット

・ある程度規模のある飲食店の場合、

個人宅よりも、大量に野菜を送る場合が多いので、

作業効率がよい(袋詰め不要、新聞紙にくるむなどでよい場合も多い。

 じゃがいも10kgとか、ピーマン100個とか)

・市場出荷、産直市では敬遠されがちな『大きすぎる野菜』『小さすぎる野菜』や、

『訳あり野菜』を使ってもらえる場合がある

・いったん気に入ってもらえると、翌年も同じように取引してくれる場合が多い

・最近は『農家から直接買いたい』と飲食店サイドが考えていることも多い

 →思ったよりも、野菜代金を値切られない(経験談)

・『〇〇のレストランで使われています!』という実績が、他の産直市や

 個人宅への売上UPにつながる事がある(経験談)

デメリット

・飲食店のメニューが変わったり、

 こちらの野菜のクオリティが落ちたりなど、

 ニーズの変化があった場合、すぐに注文が無くなる

・飲食店からの注文や、フォローの対応が忙しくなる場合がある

・個人宅と同じか、厳しい基準で納品書、請求書などの経理業務が必要。

・飲食店側のルールに合わせて収穫、出荷するため、

 農家の方も時間的な制約や、事務手続きの制約を受ける場合がある

(〇〇時までに持ってきてくれ、何曜日に持ってきてくれ、振込先はこの銀行じゃないとダメだ、など)

・一般的に個人宅よりも量が多くなったり、高額のやりとりになるため

 代金の踏み倒しのリスクなどが多少高くなる。

★私が思う、一番効率のいい売り方なのがこの飲食店相手の野菜販売です。

最近は、チェーン店よりも、オリジナル要素が強い飲食店が人気になっている背景もあり、

飲食店側も『何か変わった特徴があるお店作りをしたい』と日々考えておられます。

その中で『こだわりの食材を使って料理をしたい』と考えられるシェフさんがかなりいらっしゃいます。

そういった方に、自分の事を知ってもらったり、こちらからそういった方を見付けたりして、いいご縁が見つかれば、かなり条件の良い野菜販売が出来ると思います。

ただ、逆に言えばデパートと同じく

『こだわりのある野菜』『とにかくうまい野菜』のどちらかを栽培できることが最低条件となります。『うちの野菜は普通の野菜です。スーパーのものと同じです』と言っても、シェフさんには多分興味を持ってもらえません。

 

 

かなり長文になってしまいましたが、

売り先の簡単な違いをまとめてみました。

 

A,B,C品を加味して、売り先、売上を試算する

さぁ!!ようやく話が本題に戻ってきました!!

おさらいですが、元々の話は、

『あなたの年間の売上金額を上げるにはどうすればいいか??』

そのために、『売り先を変えて、売上を上げよう』というお話しでした。

 全ての野菜の合計売上を試算しよう!経費は後回し!

今、まず計算して欲しいのが『売上』です。

『経費』(出ていくお金)である

『産直手数料』『袋代金』『送料』『宣伝費』などは、

まだ計算しなくて大丈夫です。

あくまで、

『野菜が売れたら何円になるかな?』

『どうすれば金額が最大になるかな?』 

を考えてみてください。 

 

前述の通り、計画を立てるのに慣れていない方は、

『全部A品が収穫できた!』という理想的な状況で考えて下さい。

★ 重要★ 野菜の収穫量は固定して考える!!

ただし!!前回計算したあなたの畑の面積と労力をもとにした

『今年のキャベツは500トン収穫予定!!』

とか、

『今年のキャベツは50000玉収穫予定!!』

とか、具体的な収穫の数量は必ず決めておいてください。

 

その『50000玉』とか、『500トン』を、

どこの売り場に割り振りするかが、今回の目的です。

 

市場出荷の場合の考え方

市場出荷の平均的な売値は、

お住まいの地域の新聞や、農業新聞、

地元JAなどに行けば、『市況』という情報があります。

市況には、作物別のだいたいの取引価格が載っています。

JAさんなどにお願いすれば、『1月の市況』『3月の市況』『2017年の市況』など、まとめたものがもらえると思います。

(作物によって『1束(たば)』『1kg』『1本』など、

規格が違うので、市況を初めて見る方は、詳しい人に、金額の読み方を教えてもらいましょう)

その価格を参考に、

『10月ころにキャベツを月間2000キロ出荷、

 1キロ100円だから、売上は月間20万円くらいになるな』

という数字を出してみて下さい。

 

★A,B,C品の割合を加味できる人は、

A品は1キロ100円、B品は80円、C品は農協へは出荷できない!

など、収量とキロ単価を変えて、計算すると、もっとリアルな数字が見えると思います。A品、B品の価格さなどについては、JAさんなど詳しい人に聞いてみましょう。

産直市の場合の考え方

同じように、産直に出荷する場合、

『キャベツ1つ150円で販売。

 でも、このヤマダ産直の規模なら、1日にせいぜい20個しか売れないかな。

じゃあ、150円が20個で3000円。

1か月のうち20日売ったら、ヤマダ産直では月に6万円の売上になるんだな。

同じようにタナカ産直にも30個ずつキャベツが売れたら、

月に9万円の売上になるから、産直で合計15万円の売上が見込めるぞ』

みたいな感じで計算して下さい。

★A、B、C品も加味できる人は、

A品、150円、B品100円、C品50円みたいな感じで計算してください。

繰り返しになりますが、あくまでこれは計画です。

今は、天気のこととか、他の農家の値段とか気にしないで大丈夫です。

 

スーパー、デパートの場合

スーパーやデパートに行って、

自分の作物がどれくらいの価格で売られているか確認してください。

販売金額に6割~8割を掛け算したものを、

あなたがスーパー、デパートと取引した場合の

単価と仮定してください。

あとは産直と同じように

『キャベツ単価120円で1日100個。

 月間20日出したら24万円だな』

てな感じで、計算して下さい

★A,B,C品が加味できる方は、

デパートへの出品はA品だけ

スーパーへの出品はA,B品だけ。

(C品は産直市や、個人宅配送にまわす)

と考えてください

飲食店、個人宅配送の場合

希望する野菜の単価を設定します。

それと、その食材が使われるであろうお店に行って、

1週間、もしくは1か月でどれくらいの量の野菜が必要か聞いてみてください。

例えば、キャベツだと、お好み焼きやさん、焼きそば屋さん、フランス料理店など??

『お好み焼きで、この規模のお店なら

 キャベツは1週間に200キロ必要なんだな。

 単価は1キロ100円で販売するとしたら

 1週間で2万円。1か月でだいたい8万円かな。

 じゃあ、同じ規模のお好み焼きやと5件取引出来たら、

 1か月で40万円の売上になるだろう』

 

個人宅の場合も同じく

『この野菜を1セット2000円で販売。

 月に1度買ってくれるお客さんが100人居たら、

 月間で20万円の売上になるね』

という風に考えて下さい。

 

★A,B,C品が加味できる方は・・・。

『味が同じなら、AでもBでも大きさは別に気にしない』

『でも、さすがにC品は勘弁してほしい』

という前提で、A,B品のみの出荷で考えてみましょう。

この場合、A,Bとも、A品の価格で計算して大丈夫です。 

 

この計算を野菜がなくなるまで繰り返す!!

そして、上のような計算を

『『収穫』の予想数量と『販売』の予想数、が同じになる』

まで、計算してみましょう。

言い方を変えると『うちの畑はもう本当にカラになりました!売切れです!』

となるまで、野菜を売り切るように割り振りします。

 

『今年のキャベツは500トン収穫予定!!』と計算したなら、

・市場出荷に100トン

・お好み焼き屋さんに200トン

・スーパーに50トン

・個人宅に40トン

・産直市に100トン

 ・その他(例:結局売らずに近所にあげたC品)が10トン

合計500トン

みたいな感じで、余りのないように。細かい端数は気にしなくていいですが、

あくまで、

『収穫したものは同じ条件で、どこに売るのがベストなのか』

という試算だということをお忘れなく。

 初めのうちは、手を広げ過ぎない!!

それと、家族経営レベルの規模だと、

アレコレ売り先が増えると、栽培以外の事務処理が増えて

てんやわんやになる恐れがあります。

なので、作る作物や、地域によりますが、

『やっぱり市場出荷に専念する!薄利多売!!』

『産直市と、飲食店の2つに絞って考えてみよう』

『デパートと飲食店で高価格帯で売りさばく!!』

など、あなたのやりたい売り先に絞って考える方が、

最初の方はいいと思います。

 とはいえ、『自分にはムリだ』と思いこまない

でも『今までやったことが無いから』という理由で、

違う売り方を敬遠していては、なかなか売上金額が増えません。

 

『自分の野菜はどこに売るのが一番いいのだろう?』

『自分は、誰に野菜を買って欲しいのだろう?』

ということはしっかり考えてみてください!

お疲れ様でした!あなたの予想売上はいくらでしょうか!?

さぁ、合計の売上金額はいくらになりましたか?

500万円に届いた人はひとまずおめでとうございます!!!

これをもとに、経費を考え、年収250万円の農家になれるように計画を続けて考えていきましょう!!

 

逆に、売上金額が500万円

(甘く見ても350~400万円)に届かないという方の場合・・・、

売り先をコレだけ考えて、目標に届かないということは

あなたの就農計画は大幅な見直しが必要ということになります!!

 

それについてはまた次の記事で!!!

 

かなり長い記事になってしまいましたが、

お付き合い頂きありがとうございましたー。

稼げる農業を目指して、今日も頑張りましょう!!!